ポジポジ病で、暇さえあれば常にチャートを見てしまう。自分が見ていないときに限って相場が動くからいつもチャンスを逃してしまう。こんな経験はありませんか?
24時間動き続ける為替相場ですが、FXで稼ぎ続けるには相場が動く時間に取引するというのがとても重要なことです。
せっかくポジションを取ったのに、チャートを見続けている間は数時間右に進むだけ、もうほっとこう!と思って画面を消した直後に突如として価格が急変動し、あっという間にストップロスに引っかかるという、お金だけじゃなく時間も無駄にした最悪な状況に、私は何度も直面しました。とにかく相場は動かないと話にならないわけです。
FXは平日であれば24時間取引できますが、活発に値段が動く時間帯は限られています。効率よく利益を上げるために、時間を限定してチャートを監視する、トレードする時間を限定するといった工夫が必要です。
基本的に為替は、株式が活発に値が動くときにいっしょに活発になります。ですから逆に、株が動かないと為替も動かない、ということになりますので、東京、ロンドン、ニューヨークの株式市場がオープンする時間帯は最低でも押さえておかなければなりません。また、時間帯によって動きがパターン化していたり、特徴的な動きをしたりすることがあります。
今回は値動きが活発な時間帯、特徴的な値動きをする時間帯などについてご紹介していきたいと思います。
7時の窓
「窓」と言って、値が飛んでローソク足とローソク足の間に開きができることがあります。これを窓といいます。

1分足では大きな窓が開いているが4時間足や日足では窓が開いていない場合で、早朝に開いた窓は、午前中の間に窓埋めすることが多いです。1時間足レベルの中規模な窓は欧州時間に窓埋めすることが多いため、東京時間はの値動きには注意です。日足レベルの大きな窓は埋めるのに数日かかることもあります。
「埋めない窓は無い」という格言もありますが、過剰に意識すると刈られるので気を付けましょう。
9時ガラ
FXにおける東京時間とは、日本の株式市場が動いている時間帯を指します。9時から15時です。東京時間は、前日のNY時間に出た流れが継続することが多いです。
9時ガラとは、東京時間の初動に大きく円高方向に進む動きのことです。値幅は7-15pipです。

日経平均株価の寄り付き(株式市場が開いたときの最初の値段がつくとき)の際、株価が大きく動きますのでその影響と言われています。
9:00~9:30くらいまで下げ、そのあと切り返して騙しになることもあればそのまま下げトレンドとなることもあります。8時までの値動きを完全に無視した乱高下となることもあります。
9時55分 東京仲値
東京仲値とは、その日1日の取引レートのことです。各金融機関は、午前9時55分に仲値を決めます。そして、この時間に合わせて輸入業者がドル買いをしてきます。
とくに五・十日(ゴトウビ)と呼ばれる毎月5・10・15・20・25・月末日は、輸入業者の決済が多いため、9:45ころから仲値に向けて円安ドル高が進みやすい傾向があります。
東京時間の初動に9時ガラ、9時45分頃から切り返してドル買いが入り、10時過ぎに収束というパターンをよく見かけます。

東京時間に動きがある通貨はドル円、クロス円、豪ドルで欧州通貨であるユーロドルやポンドドルはあまり動きません。
10:30から中国市場が開きますので、ドル円やクロス円に流れが出ている場合は加速することもあります。
15時 アーリーロンドン
アーリーロンドンとは、15時から16時の間のことでロンドンの株式市場が開く前の早出勢が入ってきます。
東京時間の流れと逆行する動きを取る特徴的な動きをします。特に、ユーロやポンドなどの欧州通貨が高値や安値更新していると、それを巻き戻す動きが出ます。この時間帯の動きはだましになることが多く、注意が必要です。
16時 ロンドン初動
ロンドン時間とは16時から26時で、欧州時間と言ったりもします。ロンドンの株式市場が開き、欧州勢が入ってきます(ロンドンの時間は午前8時)。
日本時間の16:00-17:30は、欧州の指標発表の時間とも重なり、初動で大きく動くことがあります。20-30pipの値動きです。

特にポンドはボラが大きく、これまでの値動きが、なかったかのように暴れることもあるので注意が必要です。
欧州初動の値動きは大きく、デイトレーダーの奥はこの時間から参戦してきます。数十分~2時間程度のトレードを主とするのであれば押さえておきたい時間帯です。
FXデイトレ大百科19:00-21:00は、初動の巻き戻しが起きるなどして一旦落ち着きます。
21時30分 アメリカ経済指標
アメリカの雇用統計など、大きな経済指標発表があるのが21:30(ニューヨークは午前8時半)です。サプライズな結果が出た場合は、100pip以上値が動くこともあります。
短期足のテクニカルは全く効きません。価格が日足、週足、場合によっては月足レベルの節目に到達したときに価格がどのように動くかがポイントになります。
22時30分 NY初動
NY時間は、21時-翌6時です。22:30(ニューヨークは午前9時半)からニューヨークの株式市場が開き、NY勢が参入してきます。
欧州勢とNY勢、そして朝っぱらからいるアジア勢が、同時に参入している時間帯なので、初動は乱高下します。勝負がついた後は、中規模なトレンドになることがあり、それに乗れれば利益が見込めます。
24時 ロンフィク
24時(ロンドンは午後4時)、金のスポット価格や対顧客市場の仲値が決められる時間でロンドンフィキシングといわれます。東京仲値の欧州版です。
23時から24時の間は実需筋の売買が活発となり、大きく値が動きます。テクニカル無視の謎の動きがあったり、ロンフィクの動きをきっかけに大きなトレンドが出たりで訳が分かりません。特に月末は、数十ピプスの乱高下となることもあり、取引を避けるトレーダーも多いようです。

以上、FXで値動きが活発な時間帯の解説でした。
FXにおいて、時間は値動きと同じくらい重要で、時間帯ごとの基本的な値動きを知っておくだけで無駄な損失は防げます。一日の流れを理解した上でチャートを見るようにしましょう。動く時間を知ることは稼ぐための第一歩であり、リスク管理の基本です。
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